あっかとバイ カナキンバイ あっかとバーイ カナキンバイ オランダさんから もろたとバーイバイ
akkato-bai kanakin-bai akkato-baai kanakin-bai orandasan-kara morotato-baaibai
前回とはちがう役交代の遊びです。 一人が赤い布を持つ役になり、ほかの子どもは、その子を中心に外の輪をつくって、
歌いながら時計回りに歩く。
赤布役は布を高く持ち、外輪の内側を逆回りに歩き、歌の最後の「バーイバイ」で、すれ違いざまに赤布を外輪の子に渡していく。

長崎に伝わるお正月の歌です。 昔は「赤っとばい、のんのかばい、オランダさんから、もろたとばい」とうたわれていたこともあります。 のんのか(美しい)と言うことばが金巾(カナキン)にいつしか変わっていったのでしょう。 金巾とは、昔舶来の赤や白の綿布で着物の裏地や、卓上ナプキンに使っていたようです。 日本は、お正月が現在の太陽暦に変わる明治六年までは、月の満ち欠けを基準とした太陰暦(旧暦)で年中行事を行っていました。 しかし、長崎には江戸時代から太陽暦の一月一日に新年を祝う人達がいました。人々が、オランダ人と呼でいた外国人達です。 この「おらんだ正月」には新年の宴会が開かれ、オランダ商館に出入りできた人達が招かれました。 招かれた人はめいめい、白金巾のナプキンをひざの上に広げ、目を丸くして卓上に次々出てくるフルコースの洋食を、お皿で頂く貴重なお正月の宴を楽しんでいたようです。 そこには、晴れ着を着た丸山の遊女や禿(かむろ・遊女に仕える少女)らのお酌に踊りと賑やかな宴が、元旦中行われ、長崎の人たちは、羨望のまなざしでオランダ人からもった物や宴会の事をうわさした事でしょう。 この歌は、そんなオランダさんからもった赤い金巾を子ども達が、見せびらかしたり、ひやかしたりして遊んでいたころの歌でしょうか。 私は、小学校の時期に出島のオランダ商館跡地で育ちました。 この歌は、古(いにしえ)の長崎出島の歴史を深く感じさせるわらべ歌です。(長崎新聞 掲載)