もぐらうちゃ こんやまで
もぐらうちゃ こんやまで もぐらうちゃ こんやまで こんくらいうってもてぶらにかえすは おんごもて じゃごもて
mogura-utya konya-made mogura-utya konya-made konkurai-utetto-mo tebura-ni-kaesu-ha onngo-mote zyago-mote
「もぐら打ち」の行事をまねるしぐさ遊び。二枚の布を結んだ物や、新聞紙を丸めて藁のバットに見立てて、地面をたたきながらうたう。

南高来郡の有明町に伝わるわらべ歌のご紹介です。 同町にお住まいの松本信子さんに「もぐら打ち」の行事についてお聞きしました。 ここでは、一月十四日の日に、子どもたちが集まり町内の家々を回るそうです。農作物に害を与えるモグラを追い払い、豊作や無病息災などを願います。 訪れる家は、新婚のお嫁さんが初めてお正月を迎えた家。その家の軒下の地面を、バット状にした藁(わら)を振りかざして打っていくそうです。 藁といっても一メートルくらいの竹を藁でまいて縄できびったものです。 たたいて回ると、その家主から子どもたちにお菓子が振る舞われます。もしも、お菓子など何も振る舞ってもらえなかったときは、歌の最後に憎まれ言葉を言うそうです。 「おんごもて」とは鬼の子をもて、「じゃごもて」とは蛇の子をもて、とも言われ、何とも強烈な物言いです。 また、松浦市星鹿地区では、今年も一月六日に正月行事「もぐら打ち」が行われたそうで、ここでは「祝いましょ 祝い餅(もち)くれたなら 末も繁盛 世も繁盛」「どーんとどっさり福の神」などという歌詞で、青竹を藁でくるんだ棒で、玄関先の地面をたたいたそうです。 わらべうたの言葉にはこのような福を呼ぶものや、ドキッとするような言葉を大っぴらにうたう遊びがほかにもたくさんあります。 いずれにせよ、子どもたちにとって、みんなで大声を出して元気にうたうことは、ストレスがなくなり、その上お菓子までもらえる面白い行事なのです。こういう行事は残し伝えたいものです。(長崎新聞 掲載)