わらべうたとゆかいな日々
わらべうた 長崎のこと スモーク(くん製)

うた

ひふてんぼ ひかねば なんぼ たけんさきの つんまがって そのてを ひきゃれ



手あそびうたです。
「ひふ〜なんぼ」まで手首を8回つかむ。「竹ん」から指先全部をつまみ
最後の「れ」でつまんだ後に、軽くひきます。
ひいた指は、飛ばしながら、最後の指まで束ねていきます。

きろく

もともとは、長崎の加津佐に伝わる鬼きめうたらしいのですが、”あっかとばい”では
指あそびとしてあそんでいます。
ゆっくりとした時間に、子どもをひざに抱き一つ一つの指をつまんであげましょう。

指先をつままれるのは心地よいものでうたも1本、1本の指に語りかけるように
ゆっくりとした テンポでうたってあげましょう。
じかに体と接したうたは、子どもと親に落ち着きを与えます。
(参考資料: 佐賀 長崎のわらべ歌 柳原書店)


うた

コノベル ナラシタ  コノドア アイタ コノカギ ハズシタ
サアサア ナカヘ ハイリマショウ




このベルならしたで、こどもの髪を4回ひっぱり
このドアでおでこを4回ノック
ガキで鼻をつまみまわし
さあさあで口びるにふれる。

きろく

あかちゃんにしてあげたい顔あそびです。(イギリスのマザーグースより)

日本にも、たくさんの顔あそびうたがありますが、このうたは西洋らしい
ベル、ドアなど出てきます。
昨今は、西洋化されている生活なのでこのうたは違和感がありません。

日本語の顔あそびは、別うたですが眉毛のことを毛虫という代えことばに
したりしてどちらかといえば、ことばをあそび動きは静かなような気がします。

それに引き換え、このうたはベルはひっぱり、ドアはノックしたり
ガギはねじると 日本にはない接し方が面白いと思います。

あそぶ適齢時期としては、あかちゃんが自由にハイハイできるようになると
急に顔あそびを 嫌うようになったりしますので、それまでの幼い時期に
ゆっうたりとうたってしてあげましょう。

他に、3.4歳になったら子供どうしとか、自分で演じるのも面白いでしょう。
(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)



うた

ぎっこん ばったん ちゃんぽろりん じいにいったん おってきしゅ んべへいったん おってきしゅ ぎっこんばったん ちゃんぽろりん



両足をのばしてひざの上に子どもを乗せ、手を取りうたに合わせて 前後にはた織りをするよう紡ぐ。
または、舟こぎのようなしぐさでこぐ。

きろく

昔、長崎の外海で歌われあそばれていたていた、わらべうたです。

外海町は、かつてキリシタンの信仰が迫害を受けた時代も隠れながら 奥深い山々や、 入り組んだ海岸に守られ信仰が生き続けている地方です。

ドロ神父様の教えを守り、人と人が助け合い分かち合う精神は このうたにもうたわれています。

爺に一反、んべ(お婆さん)へ一反と歌っているのは、そのやさしさでしょう。

”あっかとばい”では、一歳のあかちゃんのグループから大切な身近な お父さん、お母さん、 兄妹、お友達の名前を入れてうたっています。

ひざの上に乗せたり、手を取り合いながらあそぶわらべうたは たくさんありますが、子どもはうたの中に 自分の知っている人の 名前が出ると思わずにっこり微笑みます。

うたが自分のものになるからでしょう。 これは大切な事で、親と体を添わせて一体となり、反物をおりながら プレゼントする人のことを想像するのです。 そして、くり返し、くり返し何人にもに織ってあげるのです。

今の時代は、物が溢れていますが素朴なうたは子どものイマジネーションを 豊かにします。
(長崎新聞 掲載:参考資料: 佐賀 長崎のわらべ歌 柳原書店)


うた

おちょうず  おちょず  ねんねつぼ  ねんねつぼ
かいぐりかいぐり  かいぐりこ おつーむ てんてん
アワワワワアー



あそびかた

あかちゃんにしてあげるしぐさあそびです。

おちょず =4回、両手を合わせる。
ねんねつぼ=4回、片手のひら人差し指でつく。
かいぐり=両腕を糸巻きの様にまわす。
おつむてんてん=4回、両手で頭をさわる。
アワワワワアー=数回手のひらを口びるにあてる。

きろく

まず、お母さんがあかちゃんにして見せましょう。

首がすわったら、あかちゃんをひざにのせ、手をとり一緒に
しぐさをあそんで下さい。
そうすると、あかちゃんはお母さんのうたに合わせて
かいぐりこやおつむんてん、アワワワワアーなどを自らし始めます。

一緒にからだや喃語であそぶとことは、あかちゃんの発達に欠かせないこと
だと思います。
(参考資料 わらべうたであそぼう 明治書店)



うた

こーんぼうた  こんぼうた  どうして  せがひくいの
こうやのうらで  あおなにもまれて それで せが ひくいの
はやくたって  うんどしな



あそびかた

あかちゃんを、抱っこして足をもち「あんよ」をうながすように 上下に動かしながら、うたいます。

また、わきをかかえて、上下にはねさせたりしてうたいます。

きろく

このうたは、あかちゃんがすくすく育ちあんよ(歩く)ができることをうれしがるうたでしょう。

あかちゃんが、親のひざの上で足をぴょーんとつっぱる時期があります。

そのころを逃さず、わきをかかえてうたにあわせてツンツンと足を ジャンプさせてあげましょう。
(参考資料 わらべうたであそぼう 明治図書)


うた

コーブロ コーブロ ドノコガ カワイイ 〇〇チャンガ カワイイ



あかちゃんの頭をゆっくりやさしくなでながら
〇〇ちゃんと名前をよびかけてうたってあげる。

きろく

このうたは、語りかけるようにゆっくりとうたってあげましょう。
新生児には、特にやさしく頭をなでて何回も小さな声うたいましょう。

あかちゃんが、新生児でおとなしいと、ついつい寝かせてばかりで
声かけや、うたってあげることを忘れてしまいます。

おかあさんがうたってあげると、あかちゃんは足をばたばたさせます。
この運動は手の動きにつながり、4ヶ月ぐらいになると笑い声がでてきます。
これは、コミニュケーションの原点で、この時期の呼びかけうたは大切です。
親子でこの反応を楽しみましょう。
(参考資料 わらべうたであそぼう 明治図書)


うた

こーりゃ どーこの  じーぞうさん
うーみの はーたの  じーぞうさん
うーみに つーけて  どぼーん



あかちゃんから幼児まであそべるうたです。
あかちゃんには抱っこしてゆっくり、やさしくゆすりながら
「どぼーん」で落差をあまりつけずに海につけるまねをしてあそびます。

幼児には、歌のテンポを少し速くうたい、ゆすりをダイナミックにして
「どぼーん」の落差をつけてあそびます。

きろく

おかあさんが、いろんな年齢にあわせて抱っこしたり、わきをかかえたりして
ゆすってあそぶこともできますが、バスタオルなどを二人で持ちハンモックを
作って乗せてあそぶこともできます。

子供はダイナミックなゆすりや落差が大好きですなので何度も
せがまれてする事になります。
やってあげる方も、抱きかかえてゆするのは体力がいるので
お母んさんよりお父さんとあそぶうたにお勧しめます。
(参考資料:わらべうたであそぼう  明治図書)



うた

あっかとバイ  カナキンバイ   あっかとバーイ   カナキンバイ
オランダさんから   もろたと  バーイバイ

あそびかた

赤い布をふりながら、あかちゃんにうたってあげる。



他に、5.6歳位ぐらいからのあそびがあります。 あっかとばい(2) です。

まず赤い布を持つ役とそれを輪になってとりまく外輪の子どもたちがいます。 大きな外輪になった子どもたちは、時計まわりに歩きながらうたい続けます。

赤い布の役は、うたいながら外輪の内側を時計と反対にまわります。高く持った赤布を「ばあい、ばい」で外輪の子にすれちがいざまに渡し、役を交代しながらあそび続けます。

きろく

このうたは、長崎のお正月のうたです。
長崎の丸山遊女が出島のオランダさんからいろんな彩りの布をもらっていたのでしょう。

かなきん(金巾)とは、ポルトガル語のCanequim。堅くよった綿糸で目を細かく薄地に織った綿布だそうです。 着物の裏地などに使っていました。

長崎の方言で、人に得意になって見せる事を「みせびらかす」と言います。赤布をみせびらかしながら、取り合いあそぶ子どもたちの様子が想像されるうたです。

(参考資料: 佐賀 長崎のわらべ歌 柳原書店)