うた
でんでらりゅうば でてくるばってん でんでられんけん
でーてこんけん こんこられんけん こられられんけん こーんこん
あそびかた
ことば、手、足あそびとしてあそべます。手あそびとしては、片手を広げ、その手のひらをもう一つの手で4つのパターンで打ちながらうたいます。
4つの手のパターンは、1)げんこつ 2)親指 3)人差し指と中指(ピースの形)4)人差し指とあかちゃん指(コンコン狐の形)です。
うたに合わせてすばやく4パターンを変えていきながら打ちます。最後のこーんこんは、1)げんこつを2回を打ちまます。段々と速くしたり、手を打つのを反対にしてもあそんでみましょう。
きろく
長崎のうたで、いろんな本や映画テレビでもとりあげられいます。
ことばの意味の取り方がそれぞれにあるようです。「ばってん」や「来られんけん」(行かれないの意味)はなかなか味わいのある長崎の方言です。
小学生の子どもは、早口うたで手と足を同時に動かしたり込み入ったあそびに工夫してあそんでいます。
うた
うさぎさんの おみみは なぜながい つきのせかいの ひめさまの
あゆみの おこえを きくがため それで ながく なったのよ 1、2、3、4・・・・
あそびかた
ペープサート、お人形などを使ってうさぎがはねるような動きでうたってあげる。
きろく
長崎の波佐見町の手まりうたとして、伝承されてきたうたです。
手まりうたは、もっとテンポも速くはずみもあったでしょう。でも最近は、手まりであそぶことが少なくなったので、私は、見て聴かせるうたにしています。
うさぎの足音を出したいので、木製のお盆をうらがえして歩みの音を響かせて。足の先に木の玉をつけています。他に、いろんな足(ビンの蓋、コルク、ボタン・・)で音を出すと又、面白いとおもいます。
このわらべうたは、月の世界の姫さまの・・とあるように情緒があります。あかちゃんにゆったりと子もりうたのようにもうたえます。
(参考資料: 佐賀 長崎のわらべ歌 柳原書店)
うた
オ ナ べ フ オ ナ べ フ ・・・・
あそびかた
「オ ナ べ フ 」と唱えながら、腕を親指と人差し指で、たぐるように腕をつかみ登る。 子どもの手首から肘までとか、手首から腕のわきしたまでつかみ登っていくきます。
丁度「オ」でつかみ終われば「お利口」、「ナ」は泣きべそ、「ベ」は勉強、女の子だったら、「べっぴん」これは美人という意味ですが 「フ」は不良と言ってあそびます。
きろく
子どもには、少しずつ腕をつかみ登る肌感がたまらないらしく、何度も占い的にしてもらいたがります。
やっぱり「おりこう」や「べっぴん」が好きです。
”あっかっとばい”(長崎のわらべうたサークル)では、今日の運勢は何かな?などと言い合ってあそんでいます。
うた
だいこん づけづけ かやりゃんせ
あそびかた
二人で向き合いてをつなぎます。
「かやりゃんせ」で手を離さずにくるりとまわり背中合わせになります。
また、「かえりゃんせ」で元の向き合わせに戻ります。
きろく
長崎の加津佐町のわらべうたです。
二人が手をはなさずにクルリと背中合あわせになるには、リズムと息をそろえなきゃ、かえりません。単純なくりかえしが楽しいあそびです。
これと同じあそびで「なべ なべ」がよく知られています。「なべ なべ」では「かえりましょ」でひっくりかえります。
(参考資料: 佐賀 長崎のわらべ歌 柳原書店)
うた
くまさん くまさん おはいんなさい くまさん くまさん りょうてをついてくまさん くまさん かたあしあげて くまさん くまさんまわれみぎ
くまさん くまさん はがきが十枚おちてます ひろってあげましょ
一枚 二枚 三枚・・・・・・十枚
長縄跳びうたです。
長縄に一人で、「くまさん くまさん おはいんなさい」から入ります。
跳びながら両手を2回地面につけ、片足とび、まわれ右、はがきが一枚から
十枚と続きます。
ひろってまでは半径まわし、一枚からは全径まわしにして跳びます。
きろく
長崎で子ども達があそんでいるわらべうたです。(2004年3月)いろんななが長縄跳びうたがありますが、跳んでいる時の動作が
かなり高度で、うたも長いので小学生ぐらいからのあそびです。
一人縄跳びにはうたがありませんが、これはみんなのうたやロープまわしの
リズム、テンポに乗れなければ最後まで跳ぶのは難しいあそびです。
わらべうたは昔のもので無くなってしまった、と思いがちですが
何気ない今日の日常の隣で、この遊びをしている情景を目にして
伝承されていることの喜びがありました。
(2004年3月 長崎市にて取材)
うた
あっかとバイ カナキンバイ あっかとバーイ カナキンバイ
オランダさんから もろたと バーイバイ
あそびかた
赤い布をふりながら、あかちゃんにうたってあげる。
他に、5.6歳位ぐらいからのあそびがあります。 あっかとばい(2) です。
まず赤い布を持つ役とそれを輪になってとりまく外輪の子どもたちがいます。 大きな外輪になった子どもたちは、時計まわりに歩きながらうたい続けます。
赤い布の役は、うたいながら外輪の内側を時計と反対にまわります。高く持った赤布を「ばあい、ばい」で外輪の子にすれちがいざまに渡し、役を交代しながらあそび続けます。
きろく
このうたは、長崎のお正月のうたです。
長崎の丸山遊女が出島のオランダさんからいろんな彩りの布をもらっていたのでしょう。
かなきん(金巾)とは、ポルトガル語のCanequim。堅くよった綿糸で目を細かく薄地に織った綿布だそうです。 着物の裏地などに使っていました。
長崎の方言で、人に得意になって見せる事を「みせびらかす」と言います。赤布をみせびらかしながら、取り合いあそぶ子どもたちの様子が想像されるうたです。
(参考資料: 佐賀 長崎のわらべ歌 柳原書店)