わらべうたとゆかいな日々
わらべうた 長崎のこと スモーク(くん製)

うた

1・イギリス イギリス イギリス
2・日本 日本 イギリス 日本
3・上海 上海 イギリス 日本 上海
4・横浜 横浜 イギリス 日本 上海 横浜
5・五島 五島 イギリス 日本 上海 横浜 五島
6・武蔵 武蔵 イギリス 日本 上海 横浜 五島 武蔵
7・名古屋 名古屋 イギリス 日本 上海 横浜 五島 武蔵 名古屋
8・八幡 八幡 イギリス 日本 上海 横浜 五島 武蔵 名古屋 八幡
9・九州 九州 イギリス 日本 上海 横浜 五島 武蔵 名古屋 八幡 九州
10・東京 東京 イギリス 日本 上海 横浜 五島 武蔵 名古屋 八幡 九州 東京




あそびかた
1から10の数の地名を歌いながらまりをつき、歌詞の最後の言葉(イギリスのス)で
まりを足掛けしたり、片腕に片足を掛けたまままりをついたりしてあそぶ。
途中で失敗したら交代する。

きろく

昭和にはやったまりつきうたのご紹介です。
このうたは主に女の子の遊びで、数に合わせて一番のイギリスから十番の
東京までの地名を反復しながらまりをついていきます。

私は、このうたで小学生のころゴムまりあそびをしました。
最後の東京までいくのは、なかなか難しかったものでした。

当時の女の子の服装はまりつきに欠かせないプリーツスカート。
最後にまりを股(また)の間にくぐらせて後ろのスカートで丸め込むのに
ちょうどよかった思いがあります。 長崎でも冬にはつららが下がり、スカートに
タイツ姿。ズボン姿やカイロはなく、しもやけをつくりながらあそんでいました。

歌詞に、一つだけ地名でない戦艦武蔵の武蔵が入っているのは、戦後の名残でしょうか。
八幡といえば、当時は八幡製鉄所が大きな会社として子ども心に印象深くあります。

わらべうたは、子どもたちがその時代背景や、風土に影響を受けて語呂の良いリズムや
音に合わせてあそんで伝承してきたものです。
ですので、大人がまず意味を考えてしまう思考のパターンを取るのではなく
直感的な言葉で自由自在にあそんでいきます。

このうたは、戦後の混沌(こんとん)とした時代が安定してきて、日本中が
東京オリンピック(昭和三十九年)を目指し急成長の渦の中だったような気がします。
うたが時代を背負っていたというのでしょうか。
(2005年5月1日長崎新聞 掲載)

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