あめふんな こふんな おやまの こどもは みのかさ もたんど
Untitled from yamada on Vimeo.
布を頭にかぶせ、雨を避ける様で歩いてうたう。
きろく
このわらべうたは、宮崎のうたです。
今でこそ、傘を持っていない子どもはいませんが、昔はみのかさも無く雨に降られた
子どもたちは急いで雨宿りの場所まで駆けて行ったでしょう。
藁葺きの家の軒下で着物の裾をからげて、天をみながら早く雨よ上がれ!の情景が
目に浮かびます。
最近は、使い捨ての傘が横行してて物が無かった時代を忘れてしまってますね。
(参考資料:わらべうた 岩波文庫)
トウキョウト ニホンバシ ガリガリヤマノ パンヤサント ツネコサンガ
カイダンノボッテ コチョコチョ
しぐさあそびです。
東京都で手の甲を一本指で2回つつく、同じく日本橋で2回(二本指で)
ガリガリ山で手の甲を2回ひっかき、パン屋で手の平に返し2回叩き
つね子で手の甲を軽く2回つねる。
階段で腕を二本指で肩の下までのぼり、こちょこちょで脇の下をくすぐる。
きろく
このうたは最後までのつつく、引っ掻く、叩く、つねる、はい上る、くすぐるの
しぐさが子どもにはたまらなく面白く、何度もしてもらいあそびのひとつです。
あそぶということは、目を合わせ肌に触れる体感が大切です。
公園にいっても子どもだけであそんでいるのは勝手にあそばせている
テレビを見せているのもテレビにあそびを預けていることです。
たくさんのわらべうたをしなくても、一つのうたをくりかえし
あそぶので十分だと思います。
(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)
うた
たなわたし たなわたし しずかにわたす こがねのゆうひ おにのいないうちに おにのいないうちに
数人場合は、飲み物をこぼさないように渡しあそびにします。
多い場合は、子どもの輪の中に鬼になった子を一人いれます。
外輪の子たちはうたいながら、鬼にわからないように布や小石、木の切れ端を
まわしていき、うたが終わると鬼はその物を持っている子をあてます。
当てると交代です。
きろく
このあそびは、長崎のわらべうたです。
ハンカチ落としの一種でしょう。鬼は、外輪の子どもたちがそおっと渡していく時の
微妙な声の変化や気配を感じとって当てなければなりません。
最近は、このようなあそびもしなくなってきましたが、高度なセンサーがいるあそび
なので子どもに限らず大人も面白いと思います。
(参考資料:日本のわらべうた 社会思想社)
うた
ピーチクチャー ピーチクチャー チーチャーホーチャー ビンズルヨウニ ツーテンカラ ナーニヲモッテ オモシロイ ヤレコノ ズンズルベッコ サンノケッケ トイマンシュルベ シュクシュクションベン パーイロパーイロ ジンタン ノ!
あそびかた
ことばあそびです
早口で一息で言える様にリズムをつかみ唱える
きろく
面白いわらべうたは、何も注釈を付けたりしなくても子どもの心をグッとつかみます。
この「ピーチクチャー」を丸ごとポンと子どもの前に差し出し それを取るか否かは子ども次第です。
最初は、子どもはあっけにとられてポカンとした表情をしますが、唱えの途中「ションベン」で 思わずニヤリとし、最後は、笑って「おぼえきれ〜ん!!」でした。
しかし、すぐに唱えた子や家でお父さんやお母さんに教えてどちらが早く言えるか ゲームにしたり、さまざまな波紋が広がり出しました。
わらべうたを何十年も覚え続けているというのは、源にあるのは興味、 語呂合わせの面白さ、躍動感、それにわけがわからない?ことだと思います。
私は、子どもの時のわけのわからない?ものをそのまま持ち続けることや、興味満身の芽を 潰さないようにしたいと思います。
長崎ではわけのわからないことを「わけくちゃわからん!」と言います。
前回は、No.113
(島原市有明町2005.1.10取材)
うた
ひとつ ひよこが かごのなか だいろくねんね
ふたつ ふねには せんどうさんが だいろくねんね
みっつ みよちゃんが おもちゃをもって だいろくねんね
よっつ よこはま いじんさんが だいろくねんね
いつつ いしゃどんが くすりをもって だいろくねんね
むっつ むかでが ながぐつはいて だいろくねんね
ななつ なくこが よだれをくって だいろくねんね
やっつ やまでは うさぎさんが だいろくねんね
ここのつ こじきさんが おわんをもって だいろくねんね
とおで とのさま おうまにのって はいどうどう
かぞえうたあそびです。
手合わせうたや紙芝居風のかぞえうたにします。
きろく
一つから十までの鹿児島に伝わる数えうたです。”あっかとばい”では紙芝居風にします。
順々に、観るお客さん役と歌って紙芝居をする人役を代わって演じてゆきます。
最初、うたを十まで覚えられない子どもは、しっぽの言葉「だいろくねんね」だけうたい
後は黒子が助っ人に入ります。
”あっかとばい”では、拍手をもらったする役割あそびの楽しさを早いうちから
積み重ねしたいので、3歳位から始めています。
(参考資料:まめっちょ1 全音楽譜出版社)
うた
きゃあつぐろ きゃあつぐろ きゃあつぐろのあたまに ひがちいた
すんだこんな きゅうだい
しぐさあそびにします。 水鳥にみたてたものであそぶ。
子どもの頭をかるくさわり、おじぎをするようにうたってあそぶ。
きろく
佐賀のわらべうたです。
佐賀ではきゃあつぐろという鳥は、かいつぶりとかにお(鳰)という水鳥で
動作がが素早くて人の影を見るとすぐに水にもぐってしまう鳥だそうです。
”あっかとばい”では水鳥をみたてたものを泳がせたり、潜らせたりしながら
はやしたててうたいあそんでいます。
お風呂の時などに親子であそんだら楽しい思います。
(参考資料:佐賀のわらべうた 音楽之友社)
うた
いちにとらん らんきょくってし しんがらほけっきょ きょうをの
どんがらしんがら ほけきょ
手まりうたです。ゴムまりをつきながらや足掛けしながらうたう。
きろく
五島のわらべうたのご紹介です。
このうたは、佐々町立図書館の末永嘉代子元館長に教えていただきました。
末永先生は五島、福江の小学3年生の時のまりつきをしていた時の
エピソードをお話して下さいました。
終戦の翌年で、まりつきあそびに夢中になって教室に遅刻し、先生にしかられ皆のまえで
披露しなさいと言われたそうです。
教卓の横でしぶしぶうたってまりつきをしていたら、いつの間にか興に乗ってうたい出し
教室中の皆に笑われたと楽しげに教えてくださいました。
あそびにはそれぞれの懐かしい思い出がたくさんあります。
(2004年4月5日 北松浦郡佐々町にて取材。)
うた
うえから したから おおかぜ こい こいこい こいしぐさあそびです。
布を両手でもち上下にふりながらうたいます。
大布を大風にみたててその下をくぐったりもします。
きろく
” あっかとばい”では、大布(薄い裏地布)を全員で持ち大風をおこすところから始めます。
みんなの気持ちがうたと一緒になり大風をつくると、次はいっせいに大布を
上空に放すあそびをします。 他に、大風の下を一人ずつくぐるあそびもします。
タイミングをそろえ二人組、三人組、全員でくぐります。
くぐるタイミングをつかみ、しかもペアの息がそろってくぐれた時は
ワアワアと楽しそうです。
同じようなあそびは「稲佐ん山から」 No.11があります。
(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)
うた
オエビス ダイコク ドッチガ ヨカンベ ドウデモ コウデモコッチガ ヨカンベ オススノ ス
鬼決めうたです。
勝ち抜き手あそびにもします。
勝ち抜き手あそびは、数人で輪になり両手のひらを上にして並びます。
鬼を一人決めます。輪の中に入った鬼は順に外輪の子の差し出した手を
たたいていきます。
最後の「ス」に当たったら上がりですで、早く両手が上がった方が勝ちです。
最後まで上がれなかった子は負けで、次の鬼になってにたたく役になります。
きろく
この鬼決めうたは、ことばがとても面白く子ども達は好きです。勝ち抜き手あそびは、うたの流れが2拍たたきです進みます。
でも、最後の「ス」でたたきを止めます。
拍の流れが、この最後の「ス」ということばでとめられるのはとても
気持ちの良いものです。
(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)
うた
ひふみよ よものけしきを はるとながめて ほうほけきょと おしゃった そらいっかん おっわた
あそびかた
役交代あそびです。
数人で手をつがない輪をつくります。 鬼を一人きめて輪の内側に立ちます。
歩きながらの交互うたです。 最初に鬼役は輪の内側を外輪と反対方向に「ひふみよ」からうたい出し歩きます。 外輪の子どもたちは「よものけしきを」から歩きながらうたいます。
「そら・・・おわった」はみんなでうたい、最後で鬼は好きな子を捕まえます。 その直後に、残った子たちはすばやく二人組になりあぶれた子が次の鬼になります。
きろく
春にふさわしいわらべうたです。
速攻でペアを作るあそびなので、最後の「おわった」の後にすぐ友達を 見つけなければなりません。
鬼が先攻してぺアを作ること、次に2回目、3回目と同じ子とペアを 組んではいけないルールを作りましょう。
ルールが少しむずかしいかもしれません。 外輪の人数が少ないよりより、たくさんの方が動きが大きくなり 面白いと思います。
(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)
うた
ギッコン バッコン ヨイショブネ オキハ ナミガ タカイゾ ギッコン バッコン ヨイショブネ オキハ ナミガ タカイゾ
あそび
しぐさあそびです。
子どもをひざにのせ座ります。両手で子どもの背中を支え、大人もいっしょに体を前後に倒したり 起こしたりしてあそびます。
きろく
このわらべうたは、舟こぎうたです。
”あっかとばい”では親子で遠い沖まで魚釣りに出かけるあそびにしています。 長崎は島の多い県なので、伊王島、高島、池島、五島、壱岐 対馬、など地名を あげて島巡りし、魚を釣ります。
釣ったらまたうたを繰り返しうたい続けて帰ります。 それから釣った魚をさばき、刺身にしたり、煮たり、焼くなどのしぐさも プラスしてあそびます。
他の舟こぎうたは「せんぞや」No.14「やんばらの」 No.84があります。
(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)
うた
ココハ テックビ テノヒラ アリャリャ二 コリャリャセッタカ ボウズ二 イシャボウズ オサケ ワカシノ カンタロサン
手あそびです。
片手で子どもの手のひらを上にした手首をもちます。
もう一方の手で「ココハ テックビ」から子どもの手首を軽く2回にぎり
「テノヒラ」で手のひら(掌:たなごころ)を2回つつくきます。
「アリャリャ」で親指を2回つまみます。
同じく「コリャリャ」で人差し指、「セッタカ」で中指、「イシャボウズ」で薬指も
2回づつ、最後「オサケ・・・カンタロサン」で小指4回つまみます。
きろく
手をことばに合わせてゆっくり指してゆきます。アリャリャから最後までは指の先を順々に刺戟が伝わるようにキュッキュッと
つまんであげて下さい。
あかちゃんや子どもの手はプクプクとかわいいものです。ひざに乗せて
をゆったりとしてあげましょう。
他に、手あそびは「イッスン ボウシ」No.125 もあります。
(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)
うた
ゆき こん こん あめ こん こんみずたの しばいで どろつく どん
しぐさあそびです。 つながり歩きしながら、鳴りものをならしてうたう。
きろく
田植えにまつわるうたのようです。みずた(水田)のしばいとは、田植えの仕事を助ける為に、祭り装束をした人が
田に出て太鼓を叩いて労働をはげます習慣をさしたことばのようです。
今は、機械で田植えをするようになったのでしょうが、ひと昔まではみんなで
共同しあう作業だったのでしょう。
祭りのように鳴りもの入りで共同作業すると、辛さも楽しさに変わったのかも
しれませんね。
わらべうたは人とつながる楽しいあそびがたくさんあります。
(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)
うた
チュウ チュウ タコ カイ ナ鬼決めうたです。
早く鬼役を決める時にうたう。
きろく
鬼決めうたはたくさんあります。その中でも最短歌ですので、なかなか鬼を決められずモタモタしてる時や
鬼役を何人も決める時、あそびに早く入りたい時にうたいます。
鬼決めをこのうたとジャンケンでするのは、大きな違いがあると思います。
小さい子どもには順番が回るという並列感と、勝ち負けの上下勝敗感の
違いは大きいかもしれません。
鬼決めうたは、いずれだれにでも順番が回ってくるということとの安心感が
ありますので、勝ち負けのジャンケンより先にした方が良いと思す。
(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)
うた
やまこえで かわこえで コンコンさま いだがい いだぞいなにしてだい 「いまながしで ほねかじってた」 ウワー いやしこ いやしこ
やまこえで かわこえで コンコンさま いだがい いだぞい
なにしてだい いまにかいで おけしょうしてだ ウワー おしゃれこ おしゃれこ
やまこえで かわこえで コンコンさま いだがい いねぞい
どこさいったい やまさいった うそ しっぽがみえる アレ てもみえる
アレ ピクピク みみがうごく みつかったな つかむぞー ワーイ ワーイ ワーイ・・・
しぐさと問答のある追いかけっこあそびです。
数人の子どもが手をつなぎ輪を作ります。キツネ一人(鬼)をきめます。
外輪の子どもたちが歩きながらしぐさをしてキツネ鬼と問答をうたいます。
最後のキツネ鬼の「つかむぞー」でいっせいに逃げます。
キツネにつかまった者が次の鬼に代わります。 そのあそびはここです。
他に、人形劇風にして歌ってあそんだりもできます。
きろく
福島のわらべうたです。方言が長崎とはずいぶん違ってて面白いので、追いかけっこは後にして
人形劇の問答ことばあそびとしてまずはあそんでいます。
福島弁のお国なまりとは多少ちがっているでしょうが、キツネのうたらしく
戯けて人形をあやつり人前でずることが楽しくなるように
たくさんうたってあそびましょう。
(参考資料:わらべうた 岩波書店)