うた
おじいさん おばあさん なにくって かがんだ えびくって かがんだ
杖(つえ)をつきながらうたい、終わったら次の子どもに渡します。
4、5歳になったら、杖をつくおじいさんの役を一人決め、
数人の子が外輪になり杖がくるのをうたいながら待ちます。
つえは好きな子に杖を渡していきます。
役交代と場所とりのルールのあるあそびです。
きろく
このあそびは、杖をつくしぐさを交代してリレーする面白さがあります。
うたが途切れないように、すばやく杖を渡せるようになること。
渡し終えたら、その場所にいて次の杖が来るまで待つこと。
もうすぐ長崎のお祭り「おくんち」2010年が始まります。
今年は珍しいおくんちの干菓子「海老糖と宮城野」を見て海老の腰になりました。
他に、ことばをかえて「えび」を「きゅうり」「なずび」「バナナ」などに
替えうたしていきましょう。
ことばや杖が、変わっていきながらでも あそびとうたとが途切れないで
流れていくようになると楽しくなります。
(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)
うた
うえから したから おおかぜ こい こいこい こい
しぐさあそびです。
布を両手でもち上下にふりながらうたいます。
大布を大風にみたててその下をくぐったりもします。
きろく
あっかとばい”では、大布(薄い裏地布)を全員で持ち大風をおこす
ところから始めます。
みんなの気持ちがうたと一緒になり大風をつくると、次はいっせいに大布を
上空に放すあそびをします。 他に、大風の下を一人ずつくぐるあそびもします。
タイミングをそろえ二人組、三人組、全員でくぐります。
くぐるタイミングをつかみ、しかもペアの息がそろってくぐれた時は
ワアワアと楽しそうです。
前回の「うえからしたから」No.132 から3年がたちました。
それぞれ小学校に入学したり、妹や弟、新しい仲間が増えたりしても
変わらず定番のあそびは続いています。
同じようなあそびは「稲佐ん山から」 No.11 があります。
(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)
うた
うちの せんだんのき せびがちいて なくよ 「★ドンドンシャンシャン ドンシャンシャン」
せびがちいて なかんときゃ びっきがちいて なくよ「★」
うちのくぐりどは くぐりよかところ 「★」
うちのくぐりどは くぐりにくかところ 「★」
1)操り人形をうたにあわせて踊らせる。
2)めいめい好きな太鼓やドラ、鈴、マラカスなどの鳴り物を持ち、うたいながら行進する。
それぞれのうたの「★ドンドンシャンシャン・・」で足踏みしながら鳴らします。
きろく
佐賀県のわらべうたで門くぐりあそびです。
手をつないだ隊列の一番端の門役2人を、反対の端の子がくぐっていきます。
他に”あっかとばい”では、2)のように賑々しくあそびます。
これだと2歳ぐらいから始められていろんな楽器が楽しめます。
人数がすくなくてもあそべますし、子どもは、お祭りらしくいろんな楽器を
「★ドンドンシャンシャン・・・」で鳴らし騒ぐのが好きです。
あたりかまわずドラや太鼓をがんがん鳴らすと、普段は耳を塞ぎたくなりますが
このうたでお祭りのようにはしゃぎ、踊ると楽しいです。
うちのせんだんのきNo.49は操り人形でうたっています。
(参考資料: 佐賀のわらべうた 音楽の友社)
うた
1・イギリス イギリス イギリス
2・日本 日本 イギリス 日本
3・上海 上海 イギリス 日本 上海
4・横浜 横浜 イギリス 日本 上海 横浜
5・五島 五島 イギリス 日本 上海 横浜 五島
6・武蔵 武蔵 イギリス 日本 上海 横浜 五島 武蔵
7・名古屋 名古屋 イギリス 日本 上海 横浜 五島 武蔵 名古屋
8・八幡 八幡 イギリス 日本 上海 横浜 五島 武蔵 名古屋 八幡
9・九州 九州 イギリス 日本 上海 横浜 五島 武蔵 名古屋 八幡 九州
10・東京 東京 イギリス 日本 上海 横浜 五島 武蔵 名古屋 八幡 九州 東京
積み木を数うたにして並べドミノたおしをします。
たおした積み木の上を歩きます。
きろく
”あっかとばい”では、イギリス イギリス のまりつきあそびの他に2、3歳からあそぶ時は
ドミノたおしと橋わたりをしています。
小さいドミノたおしではなく大きい積み木なので積むのも、たおすのも
ダイナミックで面白いあそびです。
ドミノくずしの橋わたりは形が不安定なので用心してわたっていきます。
イギリス イギリス1 No.40は長崎新聞 2005年5月に掲載しました。
2010年の5月から「わらべうた+ピアノであそぼう!」を始めました。
「+ピアノであそぼう!」では、いつもわらべうたであそんでいる仲間とうまく弾く
とかいうことを外してワイワイいいなが連弾や合奏をしています。
ピアノもわらべうたをうたっているように奏でることが大切です。
うた
ゆうびん はいたつ えっさっさ そくたつ はこんで えっさっさ
しぐさあそびです。手紙類を持って歩きポストに見立てたものに入れる。
きろく
手紙は出すのも来るのも楽しいものです。
宛先の人の事を思い浮かべながら書いてみましょう。今回は往復ハガキに
おばあちゃんたちやおともだちに出しました。
字が書けなくても絵でもシールをはるだけでも十分です。
返信ハガキが待ち遠しいことや、来たハガキを飾って置けていつも見れるのは
メールとちがう味わいがありますね。
うた
ささに たんざく たなばた まつり おてらじゃ こどもの こまだすき
まちじゃ おどりさ おんどとろ ささえ ささえ
しぐさあそびです。 うねり歩きをしながらうたう。
きろく
七夕がやってきましたが、7月7日は今年も長崎も梅雨のまっさかりです。
この頃は日本中、天気が悪くて星を見ることが難しいのですが
有名な仙台の七夕祭りは月遅れの8月7日の前後に祭りをするところもあるようです。
”あっかとばい”ではたすき掛けの練習もしました。
町内の夏祭りなどに浴衣やじんべえ姿にたすき掛けで参加してみて楽しいと思います。
うた
オッケレー オッケレー オッケレー オッケレー
よびかけうたです。 数軒の家に見立てたもののまわりを歩きながら唱える。
きろく
これは、壱岐の芦辺町いお住いの篠崎さんと中村さんに教えて頂いたうたです。
壱岐の室町時代に開山されたという曹洞宗の本寺 龍蔵寺で昔から1月21日の朝早く行われる
お経もりの時の呼び掛けうただそうです。
朝早く青年団と子どもたちが太鼓をならして町内の家々に起きるように呼びかけながら
龍蔵寺までお経(般若心経)のお札を貰いに行っていたのだそうです。
あっかとばいでは、数軒の家に見立てた積み木のまわりを歩きながら唱えたり昼寝している
子どもを起こそうとうたっています。
(壱岐市芦辺町 2006年9月19日取材)
うた
くもはあっぱい べべきいて ちゃぶくろばんばに しかられる
かやのきやまの ひのくれを うまにほだつんで おりてくる
じいのもどりの おそいこと くもはあっぱい べべきいて
じいがもんたら ゆっちゃろう じいがもんたら ゆっちゃろう
Untitled from yamada on Vimeo.
聴かせうたです。 夕焼けの情景を思いながらゆっくりうたいます。
きろく
このうたは、「わらべうた」岩波書店の本では、高知の土佐の山村で歌われる
夕焼け唄とあります。
真赤な夕焼け雲に赤い晴れ着を連想して、できることならあの雲のように
わたしもキレイな晴れ着をきたいものだという意があるそうです。
馬のひずめの音にあわせてうたいましたが、夕焼け空を見上げながらゆったりと
子もりうたのようにうたってあげうのも良いと思います。
(参考資料:わらべうた 岩波書店)
うた
ねんねんねんねん ねんねんや このこの ねたまのしごとには おおきなしまへ
わたって にないや さざえを とってきて ゆでたりやいたり してくわしょ
Untitled from yamada on Vimeo.
子もりうたです。 ゆっくりとうたって聴かせます。
きろく
この子もりりうたは京都の寝させうただそうでうす。
「京都のわらべ歌」柳原書店の本では京都府竹野郡に伝わるでんでん太鼓(三)とあります。
(一)(二)は山の方、(三)は海の近くでうたわれていたのでしょう。
長崎も海に島、魚や海産物もたくさんとれますので、このうたは身近な子守うたです。
夏のころになると、レインスティックを鳴らしながら波の音を出してうたっています。
(参考資料:京都のわらべ歌 柳原書店)
うた
とんとん おてらの どうじょうじ つりがね おろいて みをかくし
あんちん きよひめ じゃにばけて ななよに まかれて ひとまわり ひとまわり
Untitled from yamada on Vimeo.
手まりあそびです。 他に、うたい語りあそびにもできます。
きろく
このわらべうたは、謡曲「道成寺」を始め歌舞伎、浄瑠璃、常磐津、長唄、地唄等で
有名な安珍清姫の伝説に取材した曲で岩手、大阪その他にも行なわるそうです。
昔の伝説がいろいろな演し物で人々に観られ伝わって、子どもたちにもわらべうた
としてあそばれたのでしょう。
いろいろな演し物で内容のちがいはありますが、大人にかぎらず、子どもにとっても
清姫の怨念、蛇に化身、追いかける話が熊野地方にあることは驚きだと思います。
うたい語るあそびの一つとしてはぴったりなので ”あっかとばい”では演じる人と
お客さん役割を順々にしながらあそんでいます。
(参考資料:わらべうた 岩波文庫)
うた
オデコサンヲ マイテ メグロサンヲ マイテ ハナノハシ ワタッテ
コイシヲ ヒロッテ オイケヲ マワッテ スッカリ キレイニ ナリマシタ
オデコサンヲ from yamada yukari on Vimeo.
顔あそびです。
おでこさん(ひたい)から、こいし(鼻)、おいけ(口)までを数回づつ
なでながらとなえていきます。
きろく
この顔あそびはあかちゃんにしてあげたいわらべうたです。
2歳ぐらいからは、子どもがおかあさんの顔にしてあげるのも微笑ましい姿で
交代にしながらあそんでいます。
他に”あっかとばい”では紐を使っていろんな顔をつくってあそんでいます。
子どもによっては丸い顔、三角、四角、時にはムンク顔もつくり、おはじきで
目や鼻をどこに置くかでそれぞれの面白い顔ができあがります。
どんな顔を作るかそれも楽しいあそびになります。
(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)
うた
しょうがつさん しょうがつさん なーんみやげ もってきんしゃろ
みかんに つりがき くーり だいだい ところに とうらばし こーんぶ
正月さん 正月さん from yamada yukari on Vimeo.
あそびかた(あっかとばいでの)
お正月さんが、いらっしゃるようにお辞儀をしながらうたう。
鏡餅にみたてたもの(大お手玉など)の上に一人ずつお手玉を飾っていく。
きろく
このうたは、佐賀のお正月のわらべうたです。
お飾りは、それぞれに縁起をかついでいるそうです。
吊り柿は「しわがよっても甘くて人から喜ばれる」、栗は(勝栗)「勝運が強い」、だいだい(橙)は「代々繁栄」、ところ(山芋の一種)は「白髪が生えるまで長寿を祝う」。
とうら箸は(栗の木をけずってつくったはし)、昆布は「よろこぶ」と言われているそうです。
お正月には、年の節目や縁起をかつぐおせち、詞などそれに普段と違ったそれぞれの 家々の思い出もあるでしょう。
私の子どもの頃は、お年玉がもらえる楽しみやおせちと長崎独特のくじら、 中華の皿盛りでおごちそうだったことを思い出します。
今は捨てるのでしょうが、お正月過ぎて鏡餅がひびわれ、カビるので大きな水瓶 につけて保存し、そのカビ臭い水っぽいお餅を食べてたことを思い出します。
(参考資料:佐賀のわらべうた 音楽之友社)
あめふんな こふんな おやまの こどもは みのかさ もたんど
Untitled from yamada on Vimeo.
布を頭にかぶせ、雨を避ける様で歩いてうたう。
きろく
このわらべうたは、宮崎のうたです。
今でこそ、傘を持っていない子どもはいませんが、昔はみのかさも無く雨に降られた
子どもたちは急いで雨宿りの場所まで駆けて行ったでしょう。
藁葺きの家の軒下で着物の裾をからげて、天をみながら早く雨よ上がれ!の情景が
目に浮かびます。
最近は、使い捨ての傘が横行してて物が無かった時代を忘れてしまってますね。
(参考資料:わらべうた 岩波文庫)
トウキョウト ニホンバシ ガリガリヤマノ パンヤサント ツネコサンガ
カイダンノボッテ コチョコチョ
しぐさあそびです。
東京都で手の甲を一本指で2回つつく、同じく日本橋で2回(二本指で)
ガリガリ山で手の甲を2回ひっかき、パン屋で手の平に返し2回叩き
つね子で手の甲を軽く2回つねる。
階段で腕を二本指で肩の下までのぼり、こちょこちょで脇の下をくすぐる。
きろく
このうたは最後までのつつく、引っ掻く、叩く、つねる、はい上る、くすぐるの
しぐさが子どもにはたまらなく面白く、何度もしてもらいあそびのひとつです。
あそぶということは、目を合わせ肌に触れる体感が大切です。
公園にいっても子どもだけであそんでいるのは勝手にあそばせている
テレビを見せているのもテレビにあそびを預けていることです。
たくさんのわらべうたをしなくても、一つのうたをくりかえし
あそぶので十分だと思います。
(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)