わらべうたとゆかいな日々
わらべうた 長崎のこと スモーク(くん製)

東日本大震災にあわれて避難されている方々や、親子の為のわらべうたを紹介します。

だいめい

かれっこやいて

うた

かれっこ  やいて  とっくらきゃして  やいて
しょうゆ つけて たべたら うまかろ



あそびかた

しぐさあそびです。

「かれっこやいて」で両手をかざし、魚を焼くしぐさをしながら4回上下します。
「とっくらきゃして やいて」で手をひっくり返し4回上下して
「醤油つけて」で片手のひらを人差し指で4回うち、
「食べたら うまかろ」でほほを両手でなでます。

きろく

わらべうたのなかでも定番のあそびです。

しぐさと節がシンプルなのであかちゃんをひざに抱っこして手をそえてうたえます。
すると、あかちゃんはだんだんまねっこをし始めます。
かれっこ(魚のこと)だけでなく、せんべや餅、ホットケーキなどと
替えうたもしていきます。
他に”あっとばい”では、2歳位から順番が待てるようになったら、ひも付き棒を使い
目あき魚のぬいぐるみでメザシをつくります。
たくさんのメザシをみんなで焼いて食べるあそびもします。
(参考資料 わらべうたであそぼう 明治図書)


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だいめい

ココハ テックビ

うた

ココハ テックビ テノヒラ アリャリャ二 コリャリャ
セッタカ ボウズ二 イシャボウズ オサケ ワカシノ カンタロサン

あそびかた

手あそびです。

片手で子どもの手のひらを上にした手首をもちます。

もう一方の手で「ココハ テックビ」から子どもの手首を軽く2回しめ
「テノヒラ」で手のひら(掌:たなごころ)を2回つつくきます。

「アリャリャ」で親指を2回つまみます。
同じく「コリャリャ」で人差し指、「セッタカ」で中指、「イシャボウズ」で薬指も
2回づつ、最後「オサケ・・・カンタロサン」で小指4回つまみます。

きろく

手をことばに合わせてゆっくり指してゆきます。

アリャリャから最後までは指の先を順々に刺戟が伝わるようにキュッキュッと
つまんであげて下さい。

あかちゃんや子どもの手はプクプクとかわいいものです。ひざに乗せて
をゆったりとしてあげましょう。

他に、手あそびは「イッスン ボウシ」No.125 もあります。
(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)


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だいめい

ぎっこ ばっこ ひけば

うた

ぎっこ ばっこ ひけば となりの ばんばこ かけた わんこ もってきて
おっぶり かっぷり みなのんだ

あそびかた

座って子どもをひざの上にのせ、手を取ります。うたに合せて舟をこぐまねを
しながら最後の「みなのんだ」の「だ」で子どもを股の下に落とします。

きろく

ずいぶん古いうたのようです。

外海の「ギッコン、バッタン」No.21のはたおりのうたと同じです。
ことばが面白いので、あかちゃんのころからしてあげたいあそび一つです。

あかちゃんには、最後の落ちのしぐさはやさしくしてあげましょう。
(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)


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だいめい

オモヤノ モチツキ

うた

オモヤノ モチツキ インキョノ モチツキ
イットツイテ ニトツイテ テニツキ
アシニツキ イヤ ポーン ポン



あそびかた

1)シンプルに肩たたきをしながらうたう。

2)他に、 しぐさあそびです。
二人組で向かい合い手をとります。

「母屋の・・・・二斗ついて」まではお互い相手の手のひらと
自分の手のひらを片手で餅をつくように交互につきます。

「手につき」で両手拍子と相手の手を一回づつ
「足につき」で両手拍子と自分のひざを一回づつうちます。
「 イヤ・・・」で相手と両手をつなぎ、軽く上下にふります。

きろく

1)シンプルなあそび:肩たたきをしてもらったら心地良くなりました。
おじいさんやおばあさん、避難所などでお互いにうたいながらすると
癒しになると思います。

2)せっせっせあそびと同類のあそびです。
幼い子は、せっせっせが良くわからないので子どもの手を取って
お互い親子の同士であそんだ方が良いでしょう。

今は、一斗とか二斗とかあまり聞かれなくなりましたが
ちなみに、一合(ごう)約150g 、一升(しょう) 約1.5kg(一合の10倍)
一斗(と) 約15kg(一升の10倍)、一俵(ひょう・ぴょう)60kg(一斗の4倍)
一石(こく)150kg(一斗の10倍)です。
(参考資料: 目あそび 手あそび 足あそび 草土文化)


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だいめい

トウキョウト

うた

トウキョウト ニホンバシ ガリガリヤマノ パンヤサント ツネコサンガ
カイダンノボッテ コチョコチョ



あそびかた

しぐさあそびです。
東京都で手の甲を一本指で2回つつく、同じく日本橋で2回(二本指で)
ガリガリ山で手の甲を2回ひっかき、パン屋で手の平に返し2回叩き
つね子で手の甲を軽く2回つねる。
階段で腕を二本指で肩の下までのぼり、こちょこちょで脇の下をくすぐる。

きろく

このうたは最後までのつつく、引っ掻く、叩く、つねる、はい上る、くすぐるの
しぐさが子どもにはたまらなく面白く、何度もしてもらいあそびのひとつです。

あそぶということは、目を合わせ肌に触れる体感が大切です。
公園にいっても子どもだけであそんでいるのは勝手にあそばせている
テレビを見せているのもテレビにあそびを預けていることです。

たくさんのわらべうたをしなくても、一つのうたをくりかえし
あそぶので十分だと思います。

3年前のトウキョウト No.141のkちゃんに、ずいぶん大きくなった姿で今回も
登場してもらいました。
(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)


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だいめい

おうちの女中さん

うた

1. おうちの じょちゅうさんは おしゃれで こまります こまります
2. だいどこ そうじに  なみだを ポーロポロ  ポーロポロ
3. おとした なみだを たもとで ぬぐいましょ ぬぐいましょ
4. ぬぐった たもとを たらいで ごーしごし ごーしごし
5. あらった たもとを しっかり しぼりましょ しぼりましょ
6. しぼった たもとを おさおに ほーしましょ ほーしましょ
7. ほーした たもとを たたみで たたみましょ たたみましょ
8. たたんだ たもとを タンスに しまいましょ しまいましょ
9. しまった たもとを ネズミが ガーリガリ ガーリガリ
10.かじった たもとを ボロやに うーりましょ うーりましょ
11.うーった おかねで おそばを つーるつる つーるつる



あそびかた

しぐさあそびです。(せっせっせあそび)

二人手をつなぎ、真向かいに座ります。
手をつなぎ腕を真ん中から外側へと2回開閉した後に1〜11までの
しぐさをします。

1.頬に両手を添える。 2.涙が頬を落ちる。3.涙をたもとでふく。4.洗濯する。
5.たもとをしぼる。6.竿に干す。7.畳でたたむ。8.タンスにしまう。
9.ネズミがかじる。10.売る。11.お蕎麦を食べる。

きろく

長崎の佐々町の池田長子さんに伝承していただいたうたです。

今となっては、女中さんということばもなくなってしまいました。
女中さんとは、昔、よその家に雇われて住み込みで家事の手伝い
などをする女の人のことです。
現在のお手伝いさんとかハウスキーパーにあたるでしょうか。

たもととは、着物の袖のことです。
長崎にもボロ屋さんが半世紀前まではいて庶民はリヤカーという手押し
の鉄パイプでできた二輪の荷車の古物を買っていたのです。

池田さんは、何でもお古のものしか使ったことはなく、物が無い時代
だったそうです。

このうたは11番まで物語のように長くふりがついていますので
親子で手をつないでゆったりとあそぶようにしましょう。
(北松浦郡佐々町2004.4.5&2007.4.11取材)


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だいめい

わたしょ わたしょ

うた

わたしょ わたしょ どなたに わたしょ むこうの こやまの
〇〇ちゃんの ばんですよ おとすと はじだから しっかりしょと うけとりな



あそびかた

おはじきやお手玉などをかごに入れて渡していくあそびです。

きろく

このわらべうたは千葉の渡し手まりうただそうです。
”あっかとばい”では、あかちゃんの時から物をわたすあそびにしています。

おかあさんと一緒にかごを持つことができるようになったら、順番を待ちながら
おはじきが来るのをわくわく待ちます。

渡してもらったら、次の番の人に渡していきます。
途中でおはじきを落としたら恥だから・・・とだんだんと上手にしっかり
渡せるようになっていきます。
(参考資料:日本のわらべうた 社会思想社)


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だいめい

チュー チュー

うた

チュー チュー インボリボリ タングリタングリ パー

あそびかた

しぐさあそびです。

寝かせたあかちゃんの両足を持ち、チュー チューは、片方の親指で
もう片方の土踏まずを2回つつきます。

インボリボリは、両足をこする。
タングリで大きく片足づつ回してパーで股を開く。

きろく

長崎の諫早市高来町のわらべうたです。

高来町にお住まいの江頭陽子さんに伝承していただきました。
あかちゃんのおむつを替える時にうたってもらっていた
わらべうただそうです。

あかちゃんがおむつを替えるのをいやがったりする時にうたいながら
あやすこと。
あんよするあかちゃんの足を土踏まずをつついたり、こすったり刺戟して
あげること。 足全体を大きくひねり回し開いて股関節を柔らかくしておくこと。

わらべうたの中に昔の人の子育ての知恵がきちんと入っているあそびです。
あかちゃんに大切ないろんな運動がわらべうたなっていることは
すばらしいことと思います。
(諫早市 2007年3月7日取材)

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だいめい

アガリメ サガリメ 

うた

アガリメ サガリメ グルリト マワッテ ネコノメ



あそびかた

顔あそびです。

アガリメ サガリメは、両眼のはしを指で上げる、下げる。
グルリト マワッテは、両眼のはしを指でまわす。
ネコノメは、両眼のはしを耳の方にひっぱる。

きろく

よく知られている顔あそびですが、最後は「ニャンコノメ」ということも
あります。

試しに鏡の前で自分の顔でやってみて下さい。
そうして緊張している気持ちや不安な心に空気を通しましょう。

みんなの前でしてあげるとその場の気分がほぐれると思いますので
あそんでみて下さい。


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だいめい

にぎりぱっちり

うた

にぎりぱっちり たてよこひよこ



あそびかた

しぐさあそびです。

ハンカチや小さい布、小石などの小物を両手に包み、かるく振りながらゆっくりうたう。
ひよこは、「ピヨ ピヨ ピヨ」と最後に鳴き声をつけながら両手を開く。

きろく

”あっかとばい”では、あかちゃんあそびにしています。
ハンカチでも良いのですが、ハリのある小布で「ピヨ ピヨ ピヨ」の時に手を開けたら
布が起きてくるような驚きが面白いと思います。

ひよこは「ピヨ ピヨ 」、こいぬは「ワンワン」、ねずみは「チューチュー」と
いろんな動物の鳴き声をあそんでみて下さい。No.174

(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)


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だいめい

べご べご つんべ ご

うた

べご べご つんべ ご あかい べごに まけんな



しぐさあそびです。

向かい合いで座り、子どもをひざにのせてます。
子どもの背中を軽く支え、前後に倒しながらうたいます。

又は、ゆっくり子どものほぺたをつつきながらうたいます。

きろく

べごとは、東北の方言で牛の赤ちゃんのことだそうです。

”あっかとばい”では赤い布をふりながらうたったりしますが、他に
赤い牛の鍋つかみでパクパと牛がうたっているようにあそんでいます。
赤い鍋つかみは、おもちゃではないのですがシリコンで面白い肌ざわりでした。

わらべうたで道具やおもちゃなどを使ってあそぶ時に気がけることは、
素朴な物、色、形がシンプルな物、風合い、肌触りがよいものを選んでいます。

身じかな日用品、台所用品も使い方で面白いおもちゃになります。
(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)

東日本大震災にあわれて避難されている方々や、親子の為のわらべうたを紹介します。

だいめい

ウチノ ウラノ クロネコガ

うた

ウチノ ウラノ クロネコガ オシロイツケテ ベニツケテ
ヒトニミラレテ チョイトカクス


あそびかた

しぐさあそびです。
ウチノ ウラノ クロネコガ で、顔の左右でまねき猫の手つきを8回。
オシロイ ツケテで、両手で頬紅をつけるしぐさを4回。
ベニ ツケテで、口紅をつけるしぐさを4回。
ヒトニ ミラレテ チョイトカクス、両手を顔の横でふり、最後に顔を隠す。

きろく

あそび方では、しぐさを8回、4回と紹介しましたが、そのようしなくても
猫がお化粧している面白さがでると良いと思います。
他に、猫のしぐさだけでなく「ライオンガ」とか「お猿さんガ」などと替えうた
してあそんでください。

ライオンのしぐさは爪を立ててとか、お猿さんは腕を伸ばして木を渡る格好とか
いろんなバリエーションでできます。
(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)


うた

でんでらりゅうば  でてくるばってん  でんでられんけん でーてこんけん こんこられんけん  こられられんけん  こーんこん



あそびかた

ことば、手、足あそびとしてあそべます。
手あそびとしては、片手を広げその手のひらをもう一つの 手で打ちながらうたいます。

手の形は4つで、げんこつ、親指、人差し指と中指、人差し指と あかちゃん指をうたに合わせてすばやく変えていきます。 最後のこーんこんはげんこつ2回で打ちまます。

きろく

長崎のうたで、いろんな本や映画テレビでもとりあげられいます。

ことばの意味の取り方がそれぞれにあるようです。

「ばってん」や「来られんけん」(行かれないの意味)はなかなか 味わいのある長崎の方言です。

小学生の子どもは、早口うたで手と足を同時に動かしたり 込み入ったあそびに工夫してあそんでいます。
(参考資料: 佐賀 長崎のわらべ歌 柳原書店)



東日本大震災にあわれて避難されている方々や、親子の為のわらべうたを紹介します。

だいめい

オデコサンヲ マイテ

うた

オデコサンヲ マイテ メグロサンヲ マイテ ハナノハシ ワタッテ
コイシヲ ヒロッテ オイケヲ マワッテ スッカリ キレイニ ナリマシタ



あそびかた

顔あそびです。
おでこさん(ひたい)から、こいし(鼻)、おいけ(口)までを数回づつ
なでながらとなえていきます。

きろく

この顔あそびはあかちゃんにしてあげたいわらべうたです。

2歳ぐらいからは、子どもがおかあさんの顔にしてあげるのも微笑ましい姿で
交代にしながらあそんでいます。

他に”あっかとばい”では紐を使っていろんな顔をつくってあそんでいます。
子どもによっては丸い顔、三角、四角、時にはムンク顔もつくり、おはじきで
目や鼻をどこに置くかでそれぞれの面白い顔ができあがります。
どんな顔を作るかそれも楽しいあそびになります。No.170
(参考資料:わらべうたであそぼう 明治図書)


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だいめい

ねったか ねらんかと 2(こもりうた)

かし

ねったか ねらんかあと まくらに きけばよお  まくら ものゆうにゃあ ねたと ゆうた



あそびかた

長崎県の外海の子もりうたです。ゆっくりとうたってあげましょう。

きろく

長崎の外海にお住いの森ユキさん、山口オキさんから伝えて頂いた子もりうたです。
昔、外海の人々は貧しく生活に追われていたそうです。
子どもがぐずって寝ないと、別のうたで「ねんねした子の かわいさ みぞさ 起きて泣く子の
面(つら)憎さ 面憎い子は 茶釜に入れて 松葉おりくべて ゆで殺せ」があったそうです。

現在のように子どもに、かまっていられなかった時代をうかがわせます。
当時の子どもは、夜早く寝ないと大変なことになるぞ!という
おどかしみたいなものがあったのでしょうね。

コンビニやテレビなど無かった時代は、親も子も早寝、早起きだった事でしょう。
そんな背景があった頃のうたですので、枕がものを申すとは何とも面白い詞ですし
節も美しいと思います。
ぜひ、長崎の子もりうたとして伝えていきたいと思います。

掲載2回目No.157は、あかちゃんとお母さんの講座「わらべうたと小さい人の歯の話」
参加されたあかちゃんの映像です。
ニコニコしながら耳を澄ましてよく聴いていました。

1回目No.50はすっかりお母さんのように、お人形さんに子もりうたをうたって
あげている子どもたちです。
(2004年10月16日 黒崎にて取材)

わらべうたであそんでみると。

今、あかちゃんは母親が不安でいっぱいなので泣いたり、むずがったりして大変でしょう。
2,3歳子どもたちも、元気そうでもまわりの不安を心の底に溜め込み、悲しんでいます。
どうぞ、みなさん、子どもたちの心のケアをしてあげてください。

 お母さんが、あかちゃんや子どもにうたってあげると親子ともに
   心が落ち着き、癒しになります。

 うたが短いので覚えやすく繰り返しできます。

 避難所であそぶおもちゃ、道具がない時に役立つあそびです。

あかちゃんといっしょにあそぶうた集

あかちゃん(0歳)のわらべうた

1歳〜4歳のこどもといっしょにあそぶうた集

1歳〜4歳のこどもといっしょに

大人がうたうわらべうた集(子もりうたを含む)集

大人がうたうわらべうた(子もりうたを含む)


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